江戸参府ビッグウォーク余話  藤浦洸『海の中の故郷』

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9月1日は平戸市出身の詩人藤浦洸さんの生誕119年にあたる。
私が、藤浦洸さんの詩「海の中の故郷」に出会ったのは、初めて平戸を訪れ、江戸参府ビッグウォークで平戸を出発する前日(2009年3月13日)、平戸港に建つ「海の中の故郷」詩碑を訪れたときだった。(写真参照)
偶然、この日は藤浦洸さんの命日で没後30年にあたる日であった。
(藤浦洸:明治31年(1898年)9月1日生、昭和54年(1979年)3月13日逝去)


江戸参府ビッグウォーク余話 藤浦洸「海の中の故郷」詩碑
http://bigwalk2009.at.webry.info/201410/article_2.html



月の夜 ばい
みち潮 ばい
ばってら 出そたい
明笛吹こたい
伴田の孫やん踊らすばい
もうぢき瀬戸は
たるむと ばい
たるめば ほんと
がらす繪 ばい
常灯の鼻の石垣が
水にうつって がらす繪ばい

    藤浦 洸




詩碑の詩は碑面の関係上省略されており、全文を調べた。次の二つの詩がある。



『平戸 - 人と歴史』
淡光新社、昭和42.9.15 より

海の中の故郷
   (わが故郷は平戸にて)

月の夜ばい
満潮ばい
ばってら出(だ)そたい
明笛(みんてき)吹こたい
伴田の孫やん 踊らすばい

朝鮮船の泊り船
あんぺら帆ば着て
寝とらすばい
常灯の鼻の鼻つらが
海にうつって 三角ばい

もうぢき瀬戸は
たるむとばい
たるめば ほんと
がらす絵ばい
古い港の月の夜は
乳色琉璃色 がらす絵ばい

潮に追われて
石垣がんぎ
蟹の這う音聞こゆるばい
旅に追われて
月夜の旅がえり
涙の音も聞こゆるばい
ほんと聞こゆるばい

 (昭和十八年(1943年)
  文芸汎論)


『藤浦洸随筆選 海風』
日本放送出版協会、昭和57.3.20 より

海の中の故郷
   (わが故郷は平戸にて)

月の夜ばい
満潮 ばい
ばってら 出そたい
明笛(みんてき)吹こたい
伴田(はんだ)の孫やん 踊らすばい

朝鮮船の泊り船
あんぺら帆ば着て
寝とらすばい
常灯の鼻の鼻つらが
海にうつって三角ばい

もうじき瀬戸は
とろむとばい
とろめば ほんと
がらす絵 ばい
古い港の月の夜は
乳色 琉璃色がらす絵ばい

潮に追われて
石垣 がんぎ
蟹の這う音聞こゆるばい
旅に追われて
月夜の旅がえり
涙の音も 聞こゆるばい


 (昭和50年(1975年)
  藤浦洸詩集 東京美術社)



詩碑は『平戸 - 人と歴史』に写真が掲載されているので、建立は昭和42年以前である。


2017年9月1日


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